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人生脚本という考え方
カナダ出身の精神科医「エリック・バーン」が提唱する
交流分析(心理学)の中で人生脚本という考え方があります。
人生脚本とは
「人生早期に親の影響で発達し、現在も進行中のプログラムのことで
個人の最も重要な場面で、どう行動するかを指図するものである」
と言われています。
私なりに解釈すると
自分の両親も同じように両親から影響を受け
作り上げた脚本を持っていて、
言葉や態度で私たちに伝え、それをベースに
今度は自身の体験で失敗と成功を繰り返しながら
5~6歳までに自分の人生脚本を完成させ、
その人生脚本で色々な場面で行動を決めていくのだと思います。
私がこの考え方に出会ったとき、
両親のことを親という生き物ではなく
戦後の復興を担って懸命に生きてきたひとりの人
なんだということに気づきました。
そうしたら、今まで私に向けられていた
言葉や態度はその時代を生きてきた人ならば
必要な生きる術だったのだと。
その時まで、「親のせいでこうなってる」と思っていたことが
見方が変わり、私の生きている時代は親の世代が
懸命に作り上げてくれた豊かな時代で
少しだけ合わなかったんだと気づいたんです。
すると、両親との関係性がみるみる変化し
今はとてもいい関係になったと思っています。
そうやって、子供のころに作り上げた人生脚本は、
その都度書き換えていくことが必要になると思うんです。
5~6歳で完成させた人生脚本は
大人になったときに自分に合っているのか否かがわかってきます。
その時が脚本の手直しをする絶好のチャンスです。
しかし、この人生脚本は何かに記してあるわけでもないので
書き換えるにはそれなりの時間と労力が必要です。
大人からどんな言葉を聞いていたのか
自分がどんな口癖を使っているのか
何に対して怒りを感じるのか
など、自分にたくさん問いかけ、
自分がどんな人生脚本を持っていて
その中で書き換えるのはどこなのかを探し
日々コツコツとトレーニングを重ねるという
なかなか手間のかかる作業です。
また、次の世代に
脚本を書き換える経験も含めて、
「ベースは伝えるけど後は自分でその都度書き換えて」と
渡して、その後子供たちが人生脚本を書き換える時
アドバイスをするのではなく、
疲れた心を労い応援する気持ちで見守ることが大切だと思います。
あなたの人生脚本はどんな構成ですか?
いちど考えてみてはいかがでしょう。