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脳科学の視点も重要
仕事で色彩心理学やコミュニケーション心理学を扱ってますが
ここ最近、心理学の分野だけではどうにもならない
と思うことが増えています。
※色彩心理学については脳科学的な側面もありますが
例えば、
人は怒ると脳内でノルアドレナリンという物質が分泌されて
血圧が上がるという生理的な反応をするそうです。
心理では感情を認知したうえで自分が何に反応して
感情を動かすのかという見方をします。
ここで難しいのが、
怒りを感じたとき体が生理的反応をしているのでそれを鎮めるには
それなりの時間がかかるということです。
生理反応が鎮まるまでの間にこんな自分はダメだと否定して、
それを強固に記憶することで、「怒る」出来事をより見つけやすくなるんだと思うんです。
怒りに限らず、
人は感情を動かす動物なので、
外的刺激(言葉、しぐさ)などで沸き起こった感情によって
脳内物質が分泌されて、生理的反応しているので
理性でコントロールしようとしても
生理的な反応は時間経過を待つしかないということになります。
「そんなこと言ったら感情に振り回されるてばかりで改善できないの?」
と思っちゃいますよね~
そんなことはありません!
改善する方法はいくつかあります。
まず一つは
生理的な反応は自分の意志とは関係なないので時間を置く。
誰かと言い合いになって怒りの感情が沸いたら
その状況(環境)から一旦離れることをお勧めします。
例えば、トイレに行くとか、話が途中でもその場を離れて
まずは反応が鎮まるのを待つのが関係性を悪化させない一つの方法です。
もう一つは、
感情を認知することです。
多くの人は、感情を認知してジャッジすることをしていると思いますが。
感情に良し悪しはありません。
今、私怒ってる→こんな私じゃダメじゃん
と、感情を認知するだけではなくジャッジまでしてしまうと
何に対して怒りの感情になったのかということより
怒る私がダメじゃんということに視点が行ってしまい
怒らないように我慢するなど怒るという感情をどうにか消そうとしてしまいます。
ああ、私怒ってるんだな~とだけ認めるんです。
この二つを組み合わせると
今、怒ってるんだなと思いながらその場から離れ
からだの反応が鎮まるのを待つです。
と言っても、これがなかなか難しい。
個人的にはイラっとしたらその場から離れ、
誰もいないところで、
「イラっとするわ」「あんな言い方無いわ」
と独り言をぶつぶつ言いながら
動物の面白動画を見ることをしてます。
動画を見ているうちに生理的な反応が落ち着いて
何に怒りを覚えたのか考えることが出来るようになります。
参考までに
まとめると
心理的な視点だけだとうまくいかないことも
脳科学的な視点から見ると自分の意志ではどうにもならない
事もあって鎮まるのを待つことも大事だということです。
言葉に頼らない伝え方
先日、お隣の町で開催されている
箕輪町を多文化共生の町に~国や言語をこえての助け合い~
というイベントに参加してきました。
箕輪町はほかの地域と比べてもかなり多く、
外国人相談窓口にも日々たくさんの相談があるそうです。
今回は、「言葉って何?」というテーマで異文化コミュニケーションを考える内容で
二つのワークをグループで行いました。
ひとつは、子供のころに一回は遊んだことのある「福笑い」
ちょっと違ったのは指示側に一文字だけしか使えないという制限。
もうひとつは深刻な表情と笑顔の表情で話す内容は全く同じの動画をみて
どう思ったかをデスカッションするという内容でした。
普段私たちは「言葉」という道具を使ってコミュニケーションを取っていますが、
基本的には、生まれた国の言語を使うことの方が多いと思います。
特に田舎となるとほかの国の言語を使える人は多くはありません。
ひとつ目のワークの条件付き「福笑い」で私たちの使える一文字は「あ」。
顔のパーツを置く時には「あっ」「あ~あ」だのなかなか伝わらないもんだから
声は大きくなるわ、笑っちゃうわで大盛り上がり。
福笑いのできはともかく、相手の伝えたい事は何だろう?といつもよりは相手の
言葉を聴いていて、ここは合ってるのか間違っているのかくらいは
感じ取ることが出来ました。
福笑いの結果を見ても、出来栄えではなく伝えること、聴きとることに
意識が向いていました。
そして二つ目のワークは、
同じ意味なのに表情で受け止め方が変わってしまうんだと感じました。
まさに「メラビアンの法則」の検証に思える内容でした。
心理学でよく言われる「メラビアンの法則」とは、
“人と人がコミュニケーションを図る際、
「言語情報7%」「聴覚情報38%」「視覚情報55%」という割合で
影響を与えていることを示した心理学上の法則です。”
この法則の言わんとするところは、
言語自体の情報はたった7%で、
残りは目で見えるもの、耳で聞こえるものの情報が93%。
耳で聞こえるものに「言葉」が入ると思われる人もいると思いますが
ここでの耳からの情報は「音」だと思います。
例えば、大きい声、怒った口調など言語そのものではなく
声のトーンや大きさ、スピードや声色です。
まさに今回のイベントでは、
非言語コミュニケーションの重要さを実感しました。
これは、外国人に限らず人とコミュニケーションするときには
言語だけに頼るのではなく、表情や声色を意識することで
より伝わりやすくなるのではないでしょうか。
高齢者の介助は避けては通れない
今日、お友達のパーソナル介護士の伊藤郁美さんとお仕事の事や
近況などいろいろなお話をしました。
私も高齢の両親と同居しているせいか介護の問題は他人ごとではありません。
私の父は数年前に脳梗塞を発症し名詞と数字が理解できないという後遺症が残り、
言葉で何か伝えることは難しい状態です。
おかげさまで四肢の麻痺は無いので身の回りのことはほとんど自分でやってくれています。
それでも、言葉を使えないので「何が欲しい」「どこに行きたい」など
父の伝えたいことをくみ取るのにはそれなりの時間が必要です。
郁美さんとお話してると、自然と高齢者の話になります。
今日も、私の父の日常などを「こんなことがあってね」
なんて笑いながら話していたら、
彼女から「どうしてそんなに楽しそうに話せるの?」と
質問されました。
確かに、脳梗塞を発症して言語障害がある父とのやり取りは
少し時間がかかるしもどかしいと思うこともあります。
でも、強がりではなく今の方が楽しいと思えるのです。
なぜなら、もともと口数が少ない父だったので、
今の方がゆっくり会話が出来てる感じがします。
私にとっては日常のことで、少し時間はかかりますが父の伝えたいことは
ほぼ理解できています。
父のような症状の人はたくさんいて、
言葉がつかえないともどかしくイライラして感情的になってしまったり
周りの家族もしてあげたいと思っても言っていることがわからず
困惑してイライラに繋がることもあると思います。
私、父が後遺症が残ると聞かされた時一つだけ心に決めたことがあるんです。
「これから不自由な思いをするけどそれを楽しもう」と
どうせサポートが必要になるなら、それを楽しもうと思ったんです。
寝たきりのご家族のお世話や認知症のご家族のお世話をされている方にしてみれば
きれいごとに聞こえるかもしれませんが、
「介護」は私たちの年齢になるとどうしても避けては通れない課題です。
父は車の運転もできなくなったので、両親の病院への送り迎え、買い物
細かな書類、行政の手続きなど今まで父がしていてくれたことをほぼ受け継いでいて
やることは増えていますが、これはどんなに文句を言っていても誰かがやらないと
ならないことなので、どうせなら気持ちよくやりたいと思うんです。
そういう気持ちが両親にも通じてるのか、私のことを気遣ってくれます。
ある日、父とのやり取りで
「できなくなったことを悔やんでもしょうがない」
「できないことができるようにはならない」
と父は思っていることに気づきました。
そういう動じない父がいるからこそ、周りの私たちも余裕が生まれ、
イライラや怒ることも少ないのかもしれません。
私も父の年齢に近づけば、同じような状況になるかもしれません。
その時は父のように冷静に事実を受け止め動じない人になっていたいと思います。
そのための貴重な経験だとも思っています。
父と同じような症状の家族をいる方の参考になれば幸いです。
郁美さんのHPはこちら↓
心のトレーニング=筋トレ
多くの人が一度は筋トレにチャレンジしたことがあると思います。
心もその筋トレと同じように日々コツコツと今までついていなかった
筋肉をつけていくイメージでトレーニングしていくんです。
心になんの準備もないまま負荷をかけ続ければ
通常の機能すらままならなくなります。
例えば、全く筋トレをしたことがない人が急に何十回の腹筋をしようと
思ってもなかなかできませんし、できたとしてもどこかを痛めて
生活に支障をきたすことは想像できると思います。
心も同様、今の自分の生きづらさを急に変えようと必要以上に頑張っても
かえって心に負荷をかけすぎて悪化してしまいます。
しかも心は目に見えるものではないので、
筋トレのように目に見えるような成果を感じにくく
成果として実感擦るには、最初の自分と比較する必要があります。
ちょっと想像してみてください。
筋トレを始めようとするときには自分の体を鏡でみて
どこを絞っていこうか、今の体系からどういう体系にするか
目標を設定しますよね?
心もまた同じなんです。
漠然と今の自分が嫌い、変わりたいと思っても
今の自分を見つめないとどこをどう改善していくのかも
定まらず迷走してしまいます。
何度も言うようですが、心は目に見えないので
最初の入り口をしっかり作らないと
方向を間違えてしまったり、成果に結びつきません。
まずは自分と向き合い今どういう状態なのか
何に心が動きどんな反応をするのかを
時間をかけて対話することをお勧めします。
b.ぱれっとに足を運んでくださる生徒さんは
自分との対話をしているうちに、
自分が何を求めているのか、
何に反応して感情に振り回され、
人間関係に支障が出てるのかに気づき、
ともすると改善方法などにも自ら気づき、
意識が変わり行動をも変化していく様子をよく目にします。
自分を見つめ直すことで、必要以上に負荷をかけず
コツコツ毎日繰り返えしていくと、それが癖のようになり
意識しなくても自然とできるようになっていくんです。
感情に振り回され、怒りやはっきりしないモヤモヤした感じに悩まされていた人が
驚くほど安定し穏やかにいつもニコニコしている人に変わることが出来るんです。
これは、生まれながらに持つ性格は変えずに
後天的に備わった性格を少しずつ変えていくということなんです。
もちろん、心理学上でよく言われている両親の影響はもちろん大きいですが、
だからと言って今の生きづらい自分が変えられないわけではないのです。
筋トレをづづけている人が鏡の前でボディーチェックをするのと同じ感覚で、
自分と対話を上手にできるようになれば、日々のトレーニングにもつながります。
そして毎日癖のようにできることが増えれば、
感情に振り回されることなく
喜怒哀楽を上手にコントロール出来て
穏やかで、心豊かな生活を望むことが出来るはずです。
使う言葉は思った以上に大切
この仕事をしていて気づくことがたくさんあります。
その中でも大切だなぁって思う一つは
「言葉」
言葉がいかに大切かをお伝えするには
普段私たちが使用している「色グラム」の説明をした方が
イメージしやすいと思うので、少々お付き合いください。
色彩メンタルトレーニングでは
人の心には5つの性格が存在していて、
人はその性格のバランスで生きていると考えていて、
その性格を色のイメージで表現して
それを数値化して折れ線グラフにする心理テストで可視化します。
その数値の高いところが性格の特徴だと考えます。
例えば、心理テストの結果が
赤20ポイント、ピンク10ポイント、黄15ポイント、オレンジ17ポイント、緑・青10ポイント
だとしたら、
赤色の性格の特徴があるというわけです。
今回は「言葉」はテーマなので、心理テストの詳細はいずれまた。
心理テストの説明はここまでにして、
「言葉」についてお話しますね。
性格によって普段無意識に選んでいる「言語」が違うと考えます。
例に挙げた心理テストの結果だと
一番ポイントの高い「赤」が性格の特徴になります。
そして、赤の言葉の特徴としては、
「〇〇すべき」
「〇〇するのは当然だ」
「〇〇してはいけない」
「負けない」
など、強い言葉や正義感をにおわせる言葉をよく選んでいます。
選ぶときには意識ではなく、無意識の領域で自然と選ぶので、
それが口癖のように瞬時に言葉になって現れます。
また、無意識の領域なので相手から発せられる同じような言葉に反応しやすくなると思います。
つまり、赤の性格の特徴を持っている人は
自分でも強い言葉を使い、相手の強い言葉に対して反応することになります。
ちょっとイメージしてみてください、
人には無意識にアンテナみたいなものがあって
そのアンテナで受信するのが性格の特徴によって決められるようなイメージです。
だからこそ、口癖のように強い言葉を使っていれば
自分のアンテナは自分のよく使う言葉に反応して近寄っていくというわけです。
赤の特徴を持った人は
強い言葉やはっきりした口調にアンテナが反応して
相手に対して敵対心や競争心を抱く傾向にあるので
どうしても、イライラが多くなったり
相手に勝つために強い言葉を使ってしまうというわけです。
普段自分が使う言葉で同じような言葉に反応して
また同じ言葉を使う。
これが、自分も相手も気持ちよくなる言葉だったら
双方の心は満たされ気持ちも安定しますが
どちらかが不快感を抱く言葉だったら
自分も相手もいい状態にはなりません。
言葉には「言霊」があるとよく聞きますが
これは日本の文化でもあって
言葉一つひとつに何らかの力があって
人の心に影響をしていると言われています。
個人的には占いを信じるほうではありませんが、
「言霊」に関しては理にかなっていると思っていて、
トレーニングをするうえでも
大事にしているところでもあります。
言葉のチョイスはそれぞれ違うので
自分がどんな言葉を癖のように使って
どんな言葉に反応しやすいのかを
見つめ直してみてはいかがでしょう。
問題を抱えている人は
その問題は言葉のチョイスなのかもしれませんよ。